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あー、8日になってしまたー
ということで七夕用に考えていたネタを投下します(;^_^A 多分加筆修正してサイトの方にものっけます……そのうち あ、それとぽつぽつ拍手頂いてます。えへへー こんな放置もいいとこなサイトにありがとうございます とってもやる気がでますっ!! 七月七日。河を渡った恋人達の逢瀬のとき。そんなときに少しだけ希望をのせた。 一体ここでどのくらいのときが経ったのだろうか。あいつと最後に会ってからどのくらいになるのだろうか。分からない。分からなくなるくらいには長い時間だ。それでも、待つ。あいつはきっと来るはずだから… 七月七日に君を待つ 「遅ェよ」 分断された橋の向こう側に、船をえっちらおっちら漕いでやっとのことたどり着けば、久方ぶりに会うその人は不機嫌な眉間の皺を隠しもせず可愛げもなくそう言った。まあ、久しい、という感覚はあまりないのだけれど。途切れた橋に腰かける彼も、殆んど変わってはいないようだし。 「可愛くねェなァ」 だからそう、相手に聞こえるように呟いて煙草をくわえれば、そいつのこめかみにぴしりと青筋が浮いた。相も変わらず短気なやつだ。 「てめェ、どんだけ待たせたと思ってる」 「あァ、悪ィ悪ィ」 そう言いながら、思う。確かに実感は湧かないものの、どれだけおれはこいつを待たせてしまったのだろうか。それがはっきりしないのは、その期間中におれの記憶がかなり曖昧なこともあるのだが、それだけ長い時間が経ってしまったということだろう。こんな、気の果てるほど一人ぼっちの場所に、それだけ長い時間彼を縛りつけてしまったということだろう。そう思うと、悲しくはあった。とても。ただ、それ以上に自分自身に対して絶望してもいた。 「ったく。お前の方が先にいったくせに」 「ごめん」 「迷子はおれの専売特許じゃねェのかよ」 そうふてくされたように言う。おれが知っていた当時の彼は決してそれを認めようとはしなかったのにと思えば、やはり会えなかった時間の長さをまざまざと感じた。そして、その時間を一緒に過ごせなかったこと、その時間彼とともに過ごしただろう誰かに苛立ちを感じずにはいられず、思わずいつも、当時の《いつも》の様に、悪態をつく。 「お前じゃあねェんだから迷ったりしねェよ。かわいこちゃんとデートしてたのでーと」 そんなことを言いながらも、口から出たときには既にしまったと思った。彼の整った顔がくしゃりと歪んだからだ。幾分、おれの知らないうちに丸くなってしまったみたいだと、焦った。 「おまっ、昔はおれなんかいなくたって全然平気だったじゃねェかよ」 「うるせェよ」 そう言う彼は、目の縁を赤くしていた。 「おいっ」 その目の縁にそっと手を寄せて続けたら、ぱしりと軽く振り払われた。彼は似つかわしくない弱った声で続けた。 「うるせェよ。…もう戻ってこねェのかと思ったんだよッ。いつまで待ってもこねェから」 「ごめん」 「…謝るなよ」 彼は目をそらして言った。心配、してくれたのだと思う。すっかりいつもと役割が逆になったなァと思えば、彼も同じことを思っているのか心なしかピアスの揺れる耳が赤い、気がした。 「じゃあ、約束」 次はぜってェおれが先に着いてお前を見付ける。迷子になるんなら探しだす。傘持ってさ。 彼はぶすくれて頷いた。 「おれは約束破るヤツ好きじゃねェからな」 破ったら一生こき使ってやる。 そう言うから、おれはそれじゃあどっちにしろ変わらねェよと笑ってやった。 そうしたら彼はやっと笑ってくれた。いつぶりの笑顔なんだろうか。その顔に、おれは何故だかやっと安らいだ気分になれた。 「じゃあそろそろ行くか」 「もう、か」 「おれにしたらやっと、なんだがな」 そう皮肉っぽく笑った顔にやっといつも通りの彼を見て、彼が別に丸くなった訳ではないことにふいに気付いた。思わずくすくすと笑ってしまう。 おれはそっと彼の手を握った。一緒に行けるのはすぐそこまでだ。そしたらしばらくはまたお別れ。だから、なるたけ優しく、でも手のひらと手のひらがぴったり重なるように。 「じゃあ、またどこかで」 七月七日。織姫と彦星が渡った河は、どこへと続いていたんだろうか。 PR |
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